Linux Digest

Linuxの最新ニュースを毎朝日本語でまとめてお届けします

Linuxの最新ニュース(2026-10-13)

Linux 7.3-rc7が出て、正式版は次の週末に予定されています。今回のrc7にはext4のdata=journalモードを非推奨にする変更も入りました。Linus TorvaldsがClaude Codeでカーネル改善に取り組んでいることが伝わり、Maintainers SummitもLLMの議題が中心でした。AIをカーネル開発にどう使うかが、この日の大きなテーマです。デスクトップでは、Firefox 158がJPEG XLを標準で有効にし、15日に出るUbuntu 26.10に合わせてMynaのプレビュー版も公開されました。

Linux 7.3-rc7公開、正式版は来週末の見込み。ext4のdata=journalは非推奨に

必読カーネルLWN · Kernel prepatch 7.3-rc7

Linus Torvaldsが7.3-rc7を公開しました。rcとしては小さくなかったものの、リリースを遅らせるほどの問題はなく、7.3正式版は来週末に出る予定です。今週はext4のdata=journalモードを非推奨にする変更もメインラインに入りました。このモードは2028年初頭に完全に削除されます。fstabやマウントオプションでdata=journalを指定しているシステムは、移行を計画しておく必要があります。

Linus TorvaldsがClaude Codeでカーネルのパッチを作成、AIの解説から長年のバグも発見

必読カーネルPhoronix · Linus Torvalds Working On A Hefty Linux Kernel Improvement With Claude Code

TorvaldsがClaude Codeを使って、I/Oまわりの大きなカーネル改善に取り組んでいます。AIには最初のパッチとテストプログラムを書かせました。週末には、パッチの内容を読みやすく説明させる用途にもAIを使い、その途中で以前からあったバグがいくつか見つかったと話しています。カーネルのトップがAIの実用例を自分で示したことは、パッチを投稿する開発者の作業の進め方やレビューの基準に影響しそうです。

2026年Maintainers Summit、議論の中心はLLM

必読カーネルLWN · [$] The 2026 Maintainers Summit

10月8日にプラハで、カーネルの主要メンテナー約30人が招待制で集まり、Maintainers Summitが開かれました。最も時間を使ったのは、LLMが開発コミュニティに与える影響についての議論です。セキュリティバグの扱いや、メンテナーの世代交代の計画も取り上げられました。上のTorvaldsの件と合わせて読むと、AIを使ったパッチをカーネルがどう受け入れていくかの流れがわかります。LWNの記事は有料購読者向けに先に公開されています。

ext4がIOmapのバッファードI/Oに対応へ、Linux 7.4で選択式に導入の見込み

注目カーネルPhoronix · EXT4 Introducing IOmap Buffered I/O Path With Some Performance Gains

ext4のバッファードI/Oで使われてきたbuffer_headを、IOmapに置き換えるパッチが進んでいます。Linux 7.4で、ユーザーが選んで有効にする形で入る見込みです。IOmapはXFSなどがすでに使っている仕組みで、ベンチマークでは一部で性能が上がっています。ext4の大きな内部変更が続いているので、ext4を使っているサーバー管理者は7.4以降の変更点を確認しておくとよいでしょう。

Linux 7.4でSnapdragon X2 Eliteノート3機種がメインラインで対応

注目ハードウェアPhoronix · Linux 7.4 To Upstream Support For Three Snapdragon X2 Elite Laptops

Snapdragon X2 Eliteを積んだASUS、HP、Lenovoのノート3機種向けのDevicetreeなどが、Linux 7.4で取り込まれる予定です。外部のパッチを当てなくても、標準のカーネルでこれらの機種を起動できるようになります。Arm版WindowsノートにLinuxを入れようと考えている人は、機種を選ぶときの参考になります。

Firefox 158公開、JPEG XLを標準で表示

注目デスクトップ/アプリPhoronix · Firefox 158 Now Available With JPEG-XL Support By Default

Firefox 158で、JPEG XL画像が標準で表示されるようになりました。これまではLabsページで手動で有効にする必要がありました。JPEG XLは、WebPやPNGより圧縮率が高く、HDR、高ビット深度、ロスレス、プログレッシブ表示にも対応しています。Web制作者は、Firefoxを対象にJPEG XLで画像を配信できるようになります。

Ubuntuの音声入力ツールMynaがテクニカルプレビューとして公開

注目デスクトップ/アプリPhoronix · Ubuntu's Myna Speech-To-Text Now Available In Tech Preview

Canonicalは、AIを使った音声入力ツールMynaのテクニカルプレビューを公開しました。Mynaは、状況に合わせて動くデスクトップを目指す取り組みの一つです。プレビュー版は、15日に出るUbuntu 26.10だけでなく、既存のLTS版にもインストールできます。安定版のLTSを使い続けたまま試せます。

月曜のセキュリティ更新:glibc、OpenSSL、カーネルなどに修正

注目セキュリティLWN · Security updates for Monday

AlmaLinux、Debian、Fedora、Mageia、Oracleなどが、まとめてセキュリティ更新を出しました。対象にはglibc、OpenSSL、curl、カーネル、dovecot、bindといった基盤のパッケージが多く含まれます。RHEL系ではOpenSSLとglibcの両方に更新が出ています。サーバー運用者は早めに適用してください。

IntelがHDMI 2.1 FRLのLinuxドライバーパッチ更新版を投稿、Meteor Lake以降が対象

注目ハードウェアPhoronix · Intel Posts Updated Linux Driver Code For HDMI 2.1 FRL On Meteor Lake & Newer

IntelのオープンソースドライバーチームがHDMI 2.1 FRL対応のパッチ更新版を投稿しました。FRLは、4K/120Hzのような高帯域の出力に必要な伝送方式です。AMDGPUではすでにHDMI 2.1対応が完了しています。今回のパッチが取り込まれれば、Meteor Lake以降のIntel GPUでも、テレビや高リフレッシュレートのモニターをHDMIで本来の性能のまま使えるようになります。

LineageOS 24リリース、Android 17ベースに

注目ディストリビューションLWN · LineageOS 24 released

Android向けのカスタムOS、LineageOS 24.0が公開されました。6月に出たAndroid 17をベースに、独自の変更や機能をすべて移し直しています。プロジェクトは2026年12月24日に10周年を迎えます。メーカーのサポートが終わった端末を最新のAndroidで使い続ける手段として、引き続き有力な選択肢です。

AMD Strix HaloでのOpenCL比較:ROCm 10とMesa 26.3-devのRusticl

ハードウェアPhoronix · ROCm 10 OpenCL vs. Mesa 26.3-dev Rusticl Performance On AMD Strix Halo

Phoronixが、Mesaに含まれるRust製のOpenCLドライバーRusticlと、AMD公式のROCm 10のOpenCL実装を、Strix Halo上でベンチマークしました。Rusticlは、Gallium3Dの複数のドライバーで共通に動くことを目指して開発が進んでいます。オープンソースのスタックだけでGPU計算をどこまでこなせるかを判断する材料になります。

Ubuntu 27.04のコードネームは「Tenacious T-Rex」

ディストリビューションOMG! Ubuntu · Ubuntu 27.04 codename revealed as ‘Tenacious T-Rex’

Canonicalは、次のUbuntu 27.04のコードネームを「Tenacious T-Rex」と発表しました。これまでのTで始まるリリースは14.04 LTSの「Trusty Tahr」です。コードネームの頭文字は、リポジトリ名やパッケージのバージョン管理に使われます。なお、直前のUbuntu 26.10 「Stonking Stingray」は10月15日にリリースされます。