Linux Digest

Linuxの最新ニュースを毎朝日本語でまとめてお届けします

Linuxの最新ニュース(2026-09-29)

Linux 7.4のマージウィンドウを前に、仮想化向けのsteal governorやAMD iGPUの最適化など、新機能の取り込みが進んでいる。ディストリビューションでは、openSUSE Leap 16.1 RCがLeapとして初めてイミュータブルモードを搭載した。Flatpak 1.18.4のセキュリティ修正、Git 2.56とFirefox 157のリリースも同じ日に重なり、手元の環境を更新する項目が多い一日になった。

Flatpak 1.18.4公開、影響の大きい脆弱性を複数修正

必読セキュリティPhoronix · Flatpak 1.18.4 Released With Important Security Fixes

アプリのサンドボックス化と配布を担うFlatpakの1.18.4がリリースされた。影響の大きいセキュリティ修正が複数入っている。Flathubなどでアプリを入れている環境はほぼすべて対象なので、ディストリビューションの更新パッケージが届いたらすぐ適用したい。

openSUSE Leap 16.1 RC公開、Leap初のイミュータブルモードを搭載

必読ディストリビューションPhoronix · openSUSE Leap 16.1 RC Released With New Immutable Mode

SUSE Linux Enterprise Server 16.1と歩調を合わせて、Leap 16.1がリリース候補の段階に入った。目玉はImmutable Modeで、ルートファイルシステムを読み取り専用にし、更新はトランザクション単位で適用する。安定版のLeapをベースにしたまま、サーバーや長期運用マシンをイミュータブルOSとして運用できるようになる。

Git v2.56.0リリース、新サブコマンドgit history dropなどを追加

必読デスクトップ/アプリLWN · Git v2.56.0 released

6月の2.55から748件の非マージコミットが入った。参加した開発者は104人で、うち39人は初めての貢献者だ。主な変更は、コンフリクト解決の手順が安全になったこと、path-walk方式のリパックで生成物が小さくなったこと、コミットを履歴から取り除くgit history dropの追加など。LWNとGitHubブログが詳しい解説を公開している。

Linux 7.4に仮想化向け「steal governor」が入る見通し

注目カーネルPhoronix · Linux 7.4 To Introduce The Steal Governor For Helping Virtualized Workloads

10月のLinux 7.4マージウィンドウに向けて、steal governorドライバーがキューに入った。ハイパーバイザーにCPU時間を奪われた量(steal time)をゲスト側で見て、優先するCPUを選び、vCPUの動作を抑える仕組みだ。混み合ったホスト上のクラウドVMで、ゲスト同士がCPUを無駄に奪い合う状況を減らす狙いがある。

AMD PerfOpt、Linux 7.4でAMD内蔵GPUの性能を底上げ

注目カーネルPhoronix · AMD PerfOpt To Deliver New Performance Optimization For AMD iGPUs With Linux 7.4

Linux 7.4カーネルに、AMDのiGPU向けの新しい性能最適化「PerfOpt」が入る。効果が大きいのは、Ryzen AI Max+のStrix HaloやGorgon Haloのように大きなiGPUを積んだ機種だ。これらのミニPCやノートでゲームやローカル推論を動かしている人は、カーネルを更新するだけで速くなる。

Firefox 157リリース、新テーマNovaで「ここ数年で最大」の外観刷新

注目デスクトップ/アプリOMG! Ubuntu · Firefox 157 released with ‘biggest visual refresh in years’

新テーマNovaが既定になり、UI要素は角が丸く、色も増えた。ウィンドウ枠には淡いパステル調のグラデーションがかかるが、Linux版ではこの配色はオプトイン扱いになっている。機能面では、WebRTCでAV1のハードウェアデコードに対応した。ビデオ会議でCPU負荷が下がる。

Fedora 45、Snapdragon X1ノートでの動作がよりスムーズに

注目ハードウェアPhoronix · Fedora 45 To Feature Smoother Experience For Snapdragon X1 Laptops

x86ノートのLinux対応で知られるHans de Goede氏は、昨年Red HatからQualcommに移籍した。その成果がFedoraに表れ始めている。Fedora 45では、Snapdragon Xを搭載したノートでの使い勝手が改善される。ArmノートをLinuxのメイン機にするハードルが一段下がる。

月曜のセキュリティ更新:カーネル、exim4、unboundなど多数

注目セキュリティLWN · Security updates for Monday

AlmaLinuxからはカーネル、firefox、libxml2、unboundなどの更新が出た。Debianはchromium、exim4、ghostscript、php8.4など、FedoraはCinnamonデスクトップ一式、dnf5、libpcapなどを更新している。メールサーバー(exim4)やDNSリゾルバー(unbound)を運用しているなら、先に当てておきたい。

NVIDIA、ディスプレイウォール向けの「Display Config Server」を開発中

注目デスクトップ/アプリPhoronix · NVIDIA Developing "Display Config Server" To Improve Linux/Wayland On Display Walls

NVIDIAは、AI以外の分野でのLinux貢献としてDisplay-Config-Serverを開発している。多数のモニターを並べる大型ディスプレイウォールを、Linux/Waylandで扱いやすくするためのものだ。複雑なマルチモニター構成はWaylandへの移行で課題になりやすい。デジタルサイネージや監視室の用途で、X11を使い続ける理由が一つ減る。

C言語の未定義動作は減らせるか:Kernel Recipesでの講演

注目その他LWN · [$] Reducing undefined behavior in the C language

Martin Uecker氏は医用工学の教授で、MRI装置を制御するフリーソフトウェアを開発している。Kernel Recipesに登壇し、C言語の未定義動作と、Cをメモリ安全な言語に近づけられるかを論じた。カーネルでRust導入が進む一方、C側を改善しようとする動きもある。その現状がわかる。LWNの購読者向け記事。

Proton Experimental(ARM)でFEXのコードキャッシュが有効に

その他GamingOnLinux · FEX code cache enabled for Proton Experimental (ARM) to improve frame timings

ValveはArm向けのProton Experimentalで、x86エミュレーターFEXのコードキャッシュを有効にした。変換済みのコードを再利用することで、Steam FrameのようなArmデバイスで起きるフレームタイムの乱れを抑える。

DistroWatch Weekly 1192号:postmarketOSが「Nura」に改名

ディストリビューションDistroWatch · DistroWatch Weekly, Issue 1192

今号はReactOS 0.4.16のレビューに加えて、ニュース欄の話題が多い。postmarketOSがNuraに名前を変えたほか、GarudaのNixOSベース版の登場、KDEの30周年、Canonicalによるカーネルパッチ提供の迅速化を取り上げている。